当事業に至るまでの経緯
私が起業を考え始めたのは、大学2年生に進級する頃でした。医療分野を目指していましたが、自身の短所が浮き彫りとなり、環境的にも力を活かせず、「自分に合った場所を自らつくるしかない」と思うようになりました。
きっかけは、高校卒業前から視聴し始めたあるIT企業の社長による動画でした。世の中への無知さに不安を感じていた時期、金融教育の必要性を語る姿勢に強く影響を受けました。特に「子ども向けの金融教育コンテンツ制作に苦労している」という話から、自分がその分野に挑戦しようと決意しました。
その後、大学生活を通じて金融やビジネスの基礎を学びながら準備を進めました。ところが、2023年に高校で金融教育が義務化されたことを知り、自身の事業意義が薄れるのではという懸念が生まれました。しかし、教材内容を確認した結果、「貯める・守る・増やす・使う」にとどまり、本質的な資産形成──とくに“元手の拡大=人的資本の育成”という視点が不足していると感じました。
給与所得だけでは若年層の資産形成に限界があることから、私は「資本家の思考・行動に学ぶこと」が、人的資本の育成につながると考えました。その中でも、現実的かつ再現性の高い中小企業の創業ストーリーを発信することが有効だと確信しました。
こうして「中小企業の創業物語を、漫画形式の動画コンテンツで伝える」というアイデアに至りました。動画は情報伝達力に優れ、漫画は親しみやすく、物語は記憶に残る──この3点を組み合わせることで、若者が自然と学び、人的資本を高められる仕組みを目指しています。
今後も「今いる場所で、今あるもので、今できることをする」という理念のもと、信頼ある企業様と共に価値あるコンテンツづくりを続けて参ります。
運営者の人物像
当事業の構想は、私が長年親しんできた「レゴ」と「ディズニー」に深く影響を受けています。この2つは、私の創造性や価値観を育ててくれた原点であり、現在の仕事にも直結しています。
レゴから学んだ「創造の自由」
レゴとは、3歳から14歳までの約12年間、ほぼ毎日のように向き合ってきました。マニュアル通りに組み立てる楽しさ、自由に発想して形にする喜び、そして思い切って壊す潔さ——それぞれに魅力がありました。
やがて私は、ブロックを積み上げるだけでなく、歯車や軸を使った動力の設計、さらにはセンサーとプログラムを組み合わせて動きを制御するような複雑なモデルにも取り組むようになりました。
この過程で身についたのは、空間認識力、色彩感覚、観察力、分解思考、論理的思考、そして何より粘り強さでした。レゴは、遊びでありながら本格的な学びの場でもあったのです。
ディズニーから学んだ「世界観と共感」
一方で、ディズニーとの出会いは8歳の頃。幼いながらも、その独特な世界観とストーリーテリングに心を奪われました。
中学生になると、図書館から英語の図解辞典を借り、映画音楽の歌詞を翻訳し発音を練習するなど、独学でディズニーの世界を掘り下げていきました。高校・大学ではディズニー・カンパニーの経営戦略、映画の演出、サービス哲学に関心を持ち、独自に研究を進めました。
中でも印象深かったのは、映画の冒頭シーンの構成力や、観客の心を動かす演出技法でした。ディズニーを通じて、「物語が人の心を動かす力」「共感を生む演出法」「ヒット作品に共通する要素」など、数々の学びを得ました。また、英語力の向上もここでの経験が大きく影響しています。
2つの原体験が、今の事業へとつながっています
レゴからは“創造性”と“ブランド構築”の視点を、ディズニーからは“コンテンツの力”と“世界観の設計”を学びました。両者の学びを活かしながら、私はこれからの事業において、自由で創造的、かつ心を動かすようなサービスやプロダクトを形にしていきたいと考えています。